ノートパソコンをできるだけ安く手に入れたいと思ったとき、「中古」という選択肢が頭に浮かぶ方は多いと思います。
一方で、検索すると必ず目に入るのが「ノートパソコン 中古 やめとけ」という言葉。
本当にそんなに危ないのか、それとも条件次第では問題ないのか、判断に迷ってしまいますよね。
この記事では、中古ノートパソコンが「やめとけ」と言われる理由を整理しつつ、
どんな人なら買っても大丈夫なのか、逆にどんな場合は避けるべきなのかを、初心者の方にも分かる形で解説していきます。
なぜ「中古ノートパソコンはやめとけ」と言われるのか?
中古ノートパソコンが敬遠されがちな理由は、とてもシンプルです。
見た目では分からない劣化や不具合が多く、購入時には問題なさそうに見えても、使い始めてから不満やトラブルが出てくるケースが少なくないからです。
実際に「安く買えたと思ったのに、結果的に後悔した」という声は一定数存在します。
特に多いのが、
・バッテリーが思った以上に劣化しており、外出先でほとんど使えない
・起動やアプリの動作が遅く、作業効率が大きく下がってしまう
・OSやセキュリティの状態が不十分で、安心して使えない
といったケースです。
これらは購入前のスペック表や写真だけでは判断しづらく、初心者ほど見落としがちです。その結果、「中古はやっぱりやめておけばよかった」と感じる人が出てきます。
こうした失敗談が積み重なることで、中古ノートパソコン全体に対して
「リスクが高い」
「避けたほうが無難」
という印象が広まり、「中古=やめたほうがいい」というイメージが定着しているのです。
昔と今で何が変わった?中古ノートPC事情
少し前までの中古ノートパソコンは、HDD搭載で動作が遅く、起動やアプリの立ち上がりに時間がかかるなど、実用性が低いものも多くありました。
価格は安くても、実際に使ってみるとストレスが大きく、「安物買いの銭失い」と感じてしまうケースも少なくありませんでした。
しかし最近は、SSDに換装された中古や、比較的新しい世代のCPUを搭載したモデルも増えています。
SSD搭載モデルであれば、起動や動作の快適さは大きく改善され、日常的な作業で不満を感じにくくなっています。
また、法人向けモデルの放出品など、品質が安定している中古も選べるようになりました。
一方で、Windows 11時代に入ったことで注意点が増えたのも事実です。
CPUの世代やセキュリティ要件を満たしていないモデルは、将来的にアップデートや安全面で不安が残ります。
そのため、条件を満たしていれば普通に使える中古がある一方で、見極めがこれまで以上に重要になっています。
つまり、中古ノートパソコンは「全部ダメ」ではありませんが、誰でも安心して選べる存在でもありません。
知識や条件次第で評価が大きく変わるのが、現在の中古ノートPC事情だと言えるでしょう。
【結論サマリ】絶対に買ってはいけないケース/条件付きでアリなケース
結論を先にまとめると、中古ノートパソコンが向いているかどうかは、使う人の考え方や重視するポイントによって大きく分かれます。
まず、
・パソコンにあまり詳しくない
・できるだけ長く、安心して使いたい
・外出先で使うことが多く、バッテリー性能を重視したい
こういった条件に当てはまる方は、中古ノートパソコンは無理に選ばないほうが安心です。
購入時は問題なく見えても、使い始めてから小さな不満が積み重なり、結果的にストレスを感じてしまう可能性が高いからです。
一方で、
・使い道がはっきりしており、高性能を求めていない
・中古であることによるデメリットを理解したうえで割り切れる
・保証付き、もしくは返品対応が用意された状態で購入できる
このような条件を満たせる場合は、中古ノートパソコンも十分に現実的な選択肢になります。
価格を抑えつつ、用途を限定して使うのであれば、中古ならではのメリットを感じられる場面もあるでしょう。
【1分診断】あなたは中古ノートパソコンを買っても大丈夫?
まずは簡単に、自分が中古向きかどうかを確認してみましょう。
・パソコンの設定やトラブル対応に少しでも不安がある
・購入後すぐに使えないと困る
・5年以上使うつもりでいる
これらに当てはまる場合、中古はあまり向いていません。
逆に、
・用途はネット閲覧や書類作成が中心
・多少の性能差は気にしない
・保証付きで買えるなら安心
という方は、条件次第で中古も検討できます。
中古ノートパソコンは本当にダメ?「やめとけ」と言われる境界線
中古ノートパソコンで失敗する人には、いくつか共通点があります。
多くの場合、価格の安さだけに目が向いてしまい、「とにかく安ければいい」と考えて選んでしまうケースです。
その結果、CPUの世代が古かったり、メモリやストレージ容量が不足していたり、保証内容をきちんと確認しないまま購入してしまうことがあります。
購入時点では問題なさそうに見えても、実際に使い始めてから動作の遅さや不具合に気づき、後悔につながることも少なくありません。
一方で、
・CPU世代が比較的新しい
・SSDが搭載されている、もしくは換装済みである
・一定期間の保証がしっかり付いている
といった条件を満たす中古ノートパソコンであれば、ネット閲覧や書類作成といった日常用途では、特に大きな問題を感じずに使えるケースもあります。
実際、「用途を割り切って使う」前提であれば、中古でも十分に役立つ場面はあります。
重要なのは、「中古だから一律にダメ」と考えるのではなく、「必要な条件を満たしていない中古がダメ」という視点で判断することです。
この考え方を持つだけでも、中古ノートパソコン選びでの失敗を大きく減らすことができます。
中古ノートパソコンのリスクを具体解説
ハード面のリスク(CPU世代・メモリ・SSD)
中古ノートパソコンで特に重要なのがCPUの世代です。
CPUはパソコン全体の処理性能を左右する中核部分で、ここが古いと動作の快適さに大きな差が出ます。
古い世代のCPUは、単純に処理速度が遅いだけでなく、最新のOSやアプリに最適化されていないことも多く、結果として動作が重く感じやすくなります。
また、Windows 11の対応要件から外れている世代もあり、将来的なアップデートやセキュリティ面で不利になる点も見逃せません。
メモリは最低でも8GB、ストレージはSSDが目安になります。
メモリが少ないと、複数の作業を同時に行ったときに動作が急に遅くなりやすく、ブラウザを開くだけでもストレスを感じることがあります。
また、SSDではなくHDDの場合、起動やファイルの読み込みに時間がかかり、快適とは言えません。
これらの条件を下回ると、普段使いであっても「思ったより使いづらい」と感じやすくなるため、注意が必要です。
第8世代CPUは今でも使える?
第8世代CPUは、現在でも中古ノートパソコンを選ぶ際の最低ラインとして扱われることが多い世代です。
インターネット閲覧や書類作成、動画視聴といった日常的な作業であれば、大きな問題なく使えるケースがほとんどでしょう。
ただし、動作に余裕があるかと言われると、決してそうではありません。
複数のアプリを同時に開いたり、ブラウザでタブをたくさん開いたりすると、動作が重く感じる場面も出てきます。
また、今後のOSアップデートやソフトの進化を考えると、数年先まで快適に使い続けられる保証はありません。
そのため、「できるだけ長く使いたい」「性能面で余裕を持っておきたい」と考えている場合は、第8世代にこだわらず、より新しい世代のCPUを選ぶほうが安心です。
購入時点で少し余裕を持たせておくことで、後から感じるストレスを減らしやすくなります。
バッテリー劣化の現実
中古ノートパソコンで最もトラブルになりやすいのがバッテリーです。
中古品の場合、外観がきれいで使用感が少なそうに見えても、バッテリーだけは確実に消耗しています。
バッテリーは消耗品である以上、使用年数や充電回数に応じて劣化が進み、性能が新品時と同じ状態で保たれることはありません。
前の使用者が頻繁に持ち運んでいたのか、常に電源につないで使っていたのかによっても劣化の進み具合は大きく変わります。
そのため、購入直後は一見問題なく使えていても、実際に使い続けるうちに「思ったよりもバッテリーがもたない」と感じるケースは珍しくありません。
外出先で作業しようとしたら、数時間も経たないうちに充電が必要になる、といった状況に直面することもあります。
さらに注意したいのが、近年はバッテリーをユーザー自身で簡単に交換できないモデルが増えている点です。
薄型化や軽量化の影響で、バッテリーが本体内部に固定されているケースが多く、交換する場合はメーカー修理や専門業者への依頼が必要になります。
その結果、修理費用が想像以上に高額になることもあります。
特に外出先での使用や持ち運びを前提に考えている人にとっては、バッテリー状態が使い勝手に直結します。
購入前にバッテリーの劣化具合や交換可否を確認しておくことで、購入後に「こんなはずじゃなかった」と後悔するリスクを減らすことができます。
見た目が綺麗でも内部が消耗しているケース
外装がきれいだからといって、中身まで安心とは限りません。
中古ノートパソコンの場合、見た目はほとんど新品同様でも、内部では確実に使用によるダメージが蓄積しています。
外からは分からない部分ほど、長年の使用による影響を受けやすく、購入時点では問題が表面化していないだけ、というケースも少なくありません。
特にファンや内部部品は使用時間に比例して劣化が進みます。
ファンの劣化は動作音の増加や冷却性能の低下につながり、結果として発熱しやすくなったり、処理性能が自動的に抑えられてパフォーマンスが落ちたりする原因になります。
さらに、内部の基板やコネクタ類も、長期間の使用によって少しずつ消耗していき、接触不良や突然の不具合につながることもあります。
中古ノートパソコンでは、このような「見えない部分」にこそリスクが潜んでいることを意識しておくことが大切です。
外観のきれいさや価格の安さだけで判断するのではなく、どのような整備が行われているのか、使用履歴はどうか、万が一の際に保証で対応してもらえるのかといった点まで含めて確認することで、購入後の後悔を減らしやすくなります。
法人落ち中古のメリットと注意点
法人で使われていたノートパソコンは、個人利用のものと比べて管理が行き届いていることが多いというメリットがあります。
企業では複数台のパソコンをまとめて管理しているケースが一般的で、定期的な点検や設定の統一、トラブル時の対応ルールが整っていることも少なくありません。
そのため、外観の状態が比較的良好だったり、動作が安定している中古が見つかりやすい傾向があります。
一方で注意したいのが、業務用途として毎日のように長時間稼働していた可能性が高い点です。
オフィスで電源を入れっぱなしの状態で使われていたり、同じ業務アプリを長時間起動し続けていたりすることで、内部パーツやバッテリーに負荷がかかっている場合もあります。
見た目はきれいでも、実際には使用時間がかなり長いケースがあることは、あらかじめ理解しておく必要があります。
法人落ち中古を選ぶ際は、どのような整備が行われているのかをしっかり確認することが大切です。
具体的には、消耗部品のチェックや交換が行われているか、バッテリーの状態はどうか、どの程度の保証が付いているかといった点が判断材料になります。
これらの情報が分かりやすく提示されている販売店を選ぶことで、法人落ち中古のメリットを活かしつつ、購入後のトラブルや後悔を抑えやすくなります。
ソフト・システム面のリスク
Windows 11対応の問題
現在はWindows 11対応が大きなポイントです。
中古ノートパソコンを選ぶ際、この対応可否は処理性能や価格以上に重要な判断材料になることもあります。
見た目のスペックが十分に見えても、OSに対応していなければ長く安心して使うことはできません。
対応していない中古PCの場合、将来的にOSの更新が受けられなくなり、セキュリティリスクが高まる可能性があります。
特にインターネットに接続して使う以上、セキュリティ更新が止まった環境で使い続けるのは不安が残ります。
ウイルスや不正アクセスへの耐性が弱くなり、個人情報やデータ管理の面でもリスクが高くなってしまいます。
そのため、価格やスペックの数字だけで判断するのではなく、Windows 11に正式対応しているかどうかを必ず事前に確認しておくことが大切です。
対応可否をチェックすることで、購入後に後悔するリスクを大きく減らすことができます。
OSライセンスと正規認証
中古では、OSが正しく認証されていないケースもあります。
見た目や動作に特に問題がなく、普通に使えているように感じても、実際にはライセンスが不完全な状態で販売されていることがあります。
その場合、使用を続けるうちに突然警告メッセージが表示されたり、一部の機能が制限されたりすることがあり、思わぬトラブルにつながる可能性もあります。
購入後はできるだけ早い段階でOSの認証状態を確認し、正規ライセンスとして問題なく認証されているかをチェックすることが重要です。
少しでも違和感があれば放置せず、早めに販売店へ連絡するようにしましょう。
問題が見つかった場合にスムーズに対応してもらえるよう、あらかじめ保証期間や返品条件を把握したうえで確認しておくことで、購入後の不安や後悔を減らしやすくなります。
セキュリティ更新の重要性
更新が止まる環境で使い続けるのは、セキュリティ面で非常に大きなリスクがあります。
OSやソフトウェアの脆弱性が修正されないまま放置されることで、ウイルス感染や不正アクセスの被害に遭う可能性が高まり、個人情報の流出やデータ破損といった深刻なトラブルにつながることもあります。
特にオンラインバンキングやネットショッピング、仕事用のデータ管理などに使う場合、被害が金銭面や業務面に直結する可能性もあるため注意が必要です。
中古ノートパソコンは、これまでどのような環境で使われてきたのかが分かりにくいからこそ、OSやセキュリティのアップデートが現在も正常に提供されているかどうかの確認は欠かせません。
アップデートが途中で止まっていないか、エラーなく適用できているかを確認することで、安心して使い続けられるかどうかの判断がしやすくなります。
アップデートが定期的に配信され、問題なく適用できる状態を維持できるかどうかは、中古ノートパソコンを安全に使い続けるうえで重要なポイントです。
購入前だけでなく、購入後も定期的に更新状況をチェックする意識を持つことで、トラブルを未然に防ぎやすくなります。
保証・返品で失敗しやすいポイント
中古購入では、保証内容がとても重要です。新品と違い、すでに使用されている中古ノートパソコンでは、購入後に不具合が見つかる可能性も決して低くありません。
外観や基本動作に問題がなくても、しばらく使ってから不調が表面化することもあるため、購入前に保証の有無や内容を確認しておくことが欠かせません。
そのため、どこまで保証してもらえるのか、どの範囲まで対応してもらえるのかを把握しておくことが、安心して購入するための大きなポイントになります。
特に注意したいのが、初期不良と経年劣化の違いです。購入直後に発生したトラブルが初期不良として対応してもらえるのか、それとも「中古なので仕方ない」と判断されてしまうのかは、販売店ごとに基準が異なります。
また、保証期間が短い場合や、特定の部品が保証対象外になっているケースもあるため、細かい条件まで確認しておくことが重要です。
返品できる期間や条件についても、事前に把握しておかないと、いざ問題が見つかったときに対応できないケースがあります。
購入前に保証内容と返品条件をしっかり確認しておくことで、万が一トラブルが起きた場合でも落ち着いて対応しやすくなります。
保証の内容を理解したうえで購入することが、中古ノートパソコン選びで後悔しないための大切なポイントと言えるでしょう。
安すぎる中古ノートパソコンに潜む「価格の罠」
相場より極端に安い中古PCには、必ずと言っていいほど理由があります。年式がかなり古かったり、バッテリーやストレージなどの消耗が大きく進んでいたり、過去に何らかの不具合や制限を抱えていた可能性があるケースも少なくありません。
中には、業務用途で酷使されていたり、最低限の動作確認だけで販売されているものもあります。
見た目や価格だけを見ると一見お得に感じますが、その安さには必ず背景があり、安易に飛びつくのは注意が必要です。
こうした中古PCを選んでしまうと、購入後しばらくしてから不調に気づいたり、部品交換や修理が必要になったりすることがあります。
たとえば、ストレージの容量不足や動作の遅さに悩まされ、結果的に増設や交換を検討するケースもあります。
また、動作が想像以上に遅く、日常的な作業でもストレスを感じ、思ったように使えず短期間で買い替えを検討することもあるでしょう。
その結果、当初の購入価格は確かに安くても、修理費や買い替え費用、追加パーツ代といった出費が重なり、最終的には相場通り、あるいはそれ以上の金額を支払うことになってしまうケースも決して珍しくありません。
どこで中古ノートパソコンを買うべきか?
専門店や認定再生品は、価格はやや高めになる傾向がありますが、その分だけ安心感があります。多くの場合、出荷前にクリーニングや整備が行われ、基本的な動作確認も複数項目にわたってチェックされています。
そのため、購入時点でのトラブルが起きにくく、品質面でのばらつきも比較的少ないのが特徴です。
さらに、保証や返品対応があらかじめ明確に用意されていることが多く、購入後に不具合が見つかった場合でも相談しやすい点は大きなメリットと言えるでしょう。
初めて中古ノートパソコンを選ぶ人にとっては、多少価格が上がっても「安心して使い始められる」ことを重視する価値があります。
一方で、フリマや個人売買は価格が安く見える反面、動作保証がなかったり、返品や交換ができなかったりするケースがほとんどです。
出品者によって状態説明の詳しさや正確さに差があり、専門的なチェックが行われていないまま販売されていることも少なくありません。
そのため、購入後に不具合が見つかっても基本的に自己責任になりやすく、トラブル対応に慣れていない初心者にとってはリスクが高い購入方法です。
パソコンにある程度詳しい人でなければ、避けておいたほうが無難だと言えるでしょう。
購入前に必ず確認すべきチェックリスト
購入前は、まず外観・スペック・保証内容を一つずつ丁寧に確認しましょう。
キズや汚れ、液晶の表示ムラといった外観面だけでなく、CPUの世代やメモリ容量、ストレージの種類・容量などが、自分の使い方や用途に合っているかを冷静に見ておくことが大切です。
あわせて、バッテリー状態の記載があるか、付属品がそろっているかといった点も確認しておくと安心です。
また、保証期間や返品条件がどこまで明確に示されているかも、この段階で必ずチェックしておきましょう。
購入後は24時間以内を目安に、動作確認やOSの認証状態をチェックします。
電源の入り方や起動速度、普段使う操作を一通り試し、動作に違和感がないかを確認しましょう。
同時に、Windowsが正しく認証されているか、アップデートが正常に行える状態かも確認しておくことが重要です。
少しでも問題を感じた場合は自己判断で使い続けず、早めに販売店へ連絡することが大切です。
初期対応を素早く行うことで、返品や交換といった対応をスムーズに進めやすくなり、余計なトラブルを避けやすくなります。
中古ノートパソコンのメリット・デメリット
中古ノートパソコンの最大の魅力は、やはり価格の安さです。
同じ予算で比較した場合、新品では手が届かないようなワンランク上のCPUや、メモリ容量が多いモデルを選べる可能性がある点は、中古ならではの大きなメリットと言えるでしょう。
インターネット閲覧や書類作成など、用途が限定されていれば、性能面で大きな不満を感じることなく使えるケースも少なくありません。
ただし、その一方で寿命や安心感という面では新品に劣るのも事実です。
すでに一定期間使われている以上、バッテリーや内部パーツの消耗は避けられず、購入時点では問題がなくても、将来的に不具合が出る可能性は新品より高くなります。
長期間トラブルなく使える保証という点では、新品と同じ感覚で期待するのは難しいでしょう。
そのため、価格の安さを最優先するのか、それとも多少コストがかかっても長く安心して使えることを重視するのかによって、最適な選び方は大きく変わってきます。
自分の使い方や使用期間、トラブルが起きた際にどこまで許容できるかを整理したうえで判断することが、中古ノートパソコン選びで後悔しないための重要なポイントです。
用途別|中古が向いている人・やめた方がいい人
事務作業やネット閲覧が中心であれば、中古ノートパソコンでも十分に対応できます。
文書作成やメールのやり取り、ブラウザでの調べもの、オンライン会議といった軽めの用途であれば、最新世代の高性能CPUは必ずしも必要ありません。
CPU世代やメモリ容量など、最低限の条件を満たした中古モデルであれば、日常的な作業をストレスなくこなせるケースは多いでしょう。
用途をはっきり割り切って使う前提であれば、購入コストを抑えつつ実用性を確保できる点は、中古ならではの大きなメリットです。
一方で、動画編集やゲーム用途では、中古ノートパソコンは避けたほうが無難です。
これらの用途はCPUやGPUへの負荷が大きく、長時間の高負荷処理が前提になります。
そのため、中古では性能不足を感じやすいだけでなく、冷却性能の低下による発熱や、動作の不安定さが出やすくなります。
結果として快適に作業できず、ストレスを感じる場面も増えてしまうでしょう。
こうした用途で安定性や快適さを重視するのであれば、無理に中古を選ばず、新品やより高性能な構成を選ぶほうが後悔しにくい選択と言えます。
中古が不安な人向けの代替案
低価格帯の新品ノートパソコンや、中古デスクトップも現実的な選択肢です。
最近は価格を抑えた新品ノートパソコンでも、ネット閲覧や書類作成、動画視聴といった基本的な用途であれば十分に対応できるモデルが増えています。
最新機能や高性能を求めなければ、初期不良やバッテリー劣化の心配が少ない新品を選ぶことで、安心感を優先することもできます。
また、中古デスクトップであれば、同じ予算でもCPU性能やメモリ容量に余裕のある構成を選びやすく、長時間の作業でも安定して使えるケースが多いのが特徴です。
用途に応じて、無理にノートパソコンにこだわらない判断も大切です。
持ち運びが不要で自宅作業が中心なら、デスクトップという選択肢を検討することで、価格・性能・安心感のバランスがより取りやすくなります。
設置場所に余裕がある場合は、将来的なパーツ交換や拡張もしやすく、結果的に長く使える可能性も高まります。
それでも中古ノートパソコンを買うなら守るべき条件
・CPUの世代とOS対応を必ず確認する(Windows 11に正式対応しているかは特に重要。将来のアップデートやセキュリティ面を考えると妥協しないほうが安心です)
・保証内容と返品対応を重視する(初期不良時に確実に対応してもらえるか、保証期間や対象範囲まで事前に確認しておくことが大切です)
・「合わなければ返品する」前提で購入する(無理に使い続けず、早めに判断する姿勢が失敗を防ぎます)
この3点を意識しておくだけでも、中古ノートパソコン選びでの失敗の確率は大きく下がります。
特に初心者の方は、スペックや価格だけに目を向けるのではなく、「安心して使い始められる条件がそろっているか」を基準に考えることが重要です。「安く買うこと」よりも「失敗しにくい条件をそろえること」を優先することで、結果的に後悔の少ない、納得感のある選択につながりやすくなります。
結論|中古ノートパソコンは条件次第でアリ
中古ノートパソコンは、無条件でおすすめできるものではありません。
新品と比べて価格が安いという大きな魅力がある一方で、バッテリーの劣化や内部パーツの消耗、メーカーサポートの終了時期など、事前に理解しておくべき注意点が多く存在します。
購入時点では問題がなさそうに見えても、使い始めてから小さな不満や不具合に気づくこともあり、誰にとっても安全で万能な選択肢とは言えないのが実情です。
ただし、こうした条件やリスクをきちんと理解した上で選ぶのであれば、中古ノートパソコンはコストを抑える有効な手段にもなります。
用途をはっきりさせ、必要な性能を見極めたうえで購入すれば、「安いのに意外と快適」「この使い方なら十分」と感じられるケースも少なくありません。
限られた予算の中で現実的な選択肢として、中古がしっかりハマる場面も確かに存在します。
大切なのは、「安いから」という理由だけで飛びつくのではなく、「自分の使い方や目的に本当に合っているか」という視点で判断することです。
使用頻度や使う期間、トラブルが起きた場合にどこまで許容できるかといった条件を整理し、納得したうえで選ぶことができれば、中古ノートパソコンは決して失敗しやすい選択ではなく、賢い選択肢のひとつになり得ます。
よくある質問
中古でもWindows11は使える?
対応要件を満たしていれば使えます。ただし、CPUの世代やTPMといったセキュリティ機能など、Microsoftが定めている公式要件をクリアしていることが前提になります。
見た目のスペックが十分に見えても、これらの要件を満たしていない場合は正式にWindows 11へアップデートできません。
その場合、無理に非公式な方法で使い続けることになり、将来的にセキュリティ更新が受けられなくなるなどの不安が残ります。中古パソコンでは特に、この対応可否を事前に確認しておくことが重要です。
第8世代CPUは問題ない?
日常用途であれば大きな問題なく使えますが、動作に十分な余裕があるとは言えません。
ネット閲覧や書類作成、メールのやり取りといった軽めの作業であれば対応できますが、ブラウザで多くのタブを開いたり、複数のアプリを同時に使ったりすると、動作の重さを感じる場面が出てくることがあります。
また、今後のOSアップデートやソフトの進化を考えると、長期間の使用を前提にした場合に徐々に物足りなさを感じる可能性もあります。快適さを重視するなら、少し余裕のある世代を選ぶほうが安心です。
バッテリー交換はできる?
モデルによっては難しいため、事前確認が必要です。
最近のノートパソコンは薄型化・軽量化が進んでおり、バッテリーが本体内部に固定されているモデルも多く見られます。
その場合、ユーザー自身で簡単に交換することはできず、メーカー修理や専門業者への依頼が必要になることがあります。
交換費用が想像以上に高くつくケースもあるため、購入前に「バッテリー交換が可能か」「交換時のおおよその費用」を確認しておくことが重要です。
学生や在宅ワークでも中古はアリ?
条件付きでアリですが、安心感を重視するなら新品も検討しましょう。
学生や在宅ワークの場合、パソコンが使えない時間がそのまま学業や仕事の支障につながることも多いため、トラブル時の対応やサポート体制は重要なポイントになります。
中古でも条件を満たせば問題なく使えるケースはありますが、「確実に使えること」「長時間安定して使えること」を重視するのであれば、新品を選んだほうが結果的に安心できる場合もあります。


